マレーシア国営電力会社、トルコのガマ・エネルギー買収

マレーシアの国営電力会社テナガ・ナショナル(TNB)は12月14日、トルコのエネルギー企業ガマ・エネルギーの株式30%を2億4,300万ドルで取得したと発表した。TNBはガマ・エネルギーの取締役会に自社の人材を送り込むと共に支配権を獲得。海外での発電能力を確保し電力事業拡大を目指す。

今回の株式取得は今後5年間で国際事業を拡大するTNBの戦略に沿ったもの。中東・北アフリカ地域に強みを持つガマ・エネルギーA.S.の買収を通じ、同地域における資産の取得やグリーンフィールド投資などを進める。TNBのタン・スリ・レオ・モッギエ会長は「今回の投資は電力需要の伸びが見込まれる海外市場での事業拡大に向けた重要なステップだ」と述べた。

ガマ・エネルギーは2002年設立で、火力、風力及び水力発電所を運用する。現在、発電容量840メガワットのガス火力発電所と45メガワットの風力発電所を建設中で、2017年には同社の総発電容量は1,027メガワットに達する見通し。

TNBはマレーシアの国家ファンド、カザナ・ナショナルを主要株主とする国営電力会社。発電から配電までを一貫して行っており、15年8月時点で同国の8,900万世帯に電力を供給している。

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