欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/19

西欧

メルク、製薬部門の研究開発費縮小

この記事の要約

独製薬・化学大手のメルクは15日、製薬部門の第1四半期の研究開発費が2億9,800万ユーロとなり、前年同期の3億2,200万ユーロから7%減少したことを明らかにした。開発リスクの軽減策が反映された格好。 同社は過去数年間 […]

独製薬・化学大手のメルクは15日、製薬部門の第1四半期の研究開発費が2億9,800万ユーロとなり、前年同期の3億2,200万ユーロから7%減少したことを明らかにした。開発リスクの軽減策が反映された格好。

同社は過去数年間、新薬開発のとん挫で大きな痛手を負った。これを受けコストが最もかさむフェーズ3(臨床試験の最終段階)のプロジェクトを縮小。コストが相対的に少ないフェーズ1、フェーズ2のプロジェクトを拡充している。

2014年1~3月期(第1四半期)決算の売上高は26億1,390億ユーロで、前年同期を1.7%下回った。ユーロ高に伴う為替差損とライセンス収入の減少が響いた格好で、営業利益(EBITDAベース、特別費を除く)も0.7%増の8億710万ユーロと小幅な伸びにとどまった。