携帯電話サービス大手の英ボーダフォンとケーブルテレビ(CATV)大手の米リバティ・グローバルは16日、両社のオランダ事業を統合することで合意したと発表した。誕生する新会社は時価総額190億ユーロ、利用者が1,500万人を超え、KPNに次ぐオランダ2位の通信会社となる。
両社は折半出資の合弁会社を設立し、それぞれのオランダ事業を統合する。対象事業の評価額はリバティが上回るため、ボーダフォンは同社に10億ユーロを支払う。
ボーダフォンはオランダの携帯電話サービス市場で2位。リバティは同国で最大のCATV事業者で、ケーブル回線を利用したブロードバンドサービス、固定電話事業も展開している。リバティが合弁会社に移管する事業には、2014年に買収したCATV会社ジッゴなどが含まれる。合弁会社は様々な通信サービスをパッケージで提供する総合通信企業となる。年内の手続き完了を見込む。
ボーダフォンとリバティは、欧州でドイツテレコム、テレフォニカなど大手の総合通信事業者に対抗するため、欧州の資産の交換に向けた協議を昨年に進めたが、対象資産の評価額をめぐって折り合いがつかず、物別れに終わっていた。