仏製薬大手サノフィは25日、同社の買収提案を拒否している米メディベーションの株主に対して、全取締役の交代を提案した。株主に事実上の買収受け入れを働きかけることで、メディベーションの経営陣に揺さぶりをかけた格好だ。
サノフィは3月、メディベーションに約93億ドルでの買収を提案したが、メディベーション側は条件を不服として4月末に拒否を表明。交渉にも応じていない。
サノフィは「メディベーションの株主が圧倒的に買収を支持している」とした上で、メディベーションの取締役会が株主の利益に沿って行動していないと指摘。8人の取締役をサノフィが推す候補者と入れ替える必要があるとして、同提案を行った。
メディベーションは6月22日に開く年次株主総会で、同提案に関する採決を行う見通しだ。