VWが米の排ガス不正問題で和解、150億ドル支払いへ

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は6月28日、VWグループのディーゼル車の排ガスを不正操作していた問題で、米国の所有者および当局と和解したと発表した。VWは総額150億ドル超を支払うことになる。

VWは不正車両47万5,000台の修理、買い戻し、補償に総額100億ドル以上を充てる。また、VW車が規制値を大幅に上回る窒素酸化物を長年、排出してきたことへの補償として環境保護基金に27億ドルを払い込むとともに、環境対応車の利用促進に20億ドルを投じる。VWはこのほか、米国の計44州に6億300万ドルを支払う。

VWは排ガス不正問題に絡んでこれまでに引当金162億ユーロ(約180億ドル)を計上した。今回の和解で引当金を積み増すことはないとしている。ただ、同社は株主や社債保有者から提訴されるなど、他にもリスク要因を抱えていることから、将来的に積み増す可能性を排除していない。

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