独最大手銀行のドイツ銀行が27日発表した2016年7~9月期(第3四半期)決算の最終損益は2億7,800万ユーロの黒字となり、前年同期の赤字(60億2,400万ユーロ)から改善した。15年7~9月期のような多額の巨額評価損、法務関連の引当金を計上しなかったことが大きかった。
税引き前損益は4部門すべてで改善。債権や株式、外国為替を手がけるグローバルマーケット部門(GM)は19億8,900万ユーロの赤字から3億3,000万ユーロの黒字に転換した。大手企業向けサービス部門(CIB)と個人・中小企業向け事業、富裕層向け資産管理事業を手がける部門(PW&CC)も黒字転換を果たした。
ドイツ銀は同日、メキシコの2子会社ドイチェ・バンク・メキシコ、ドイチェ・セキュリティーズ)を現地同業インベスタ・バンクに売却することも明らかにした。財務基盤・収益力強化に向けた戦略の一環で、今後はメキシコ事業を他の国の拠点を通じて運営していく。