ブルガリアとギリシャ、港湾都市間の鉄道敷設で合意

ブルガリア政府は6日、ギリシャ政府と黒海、エーゲ海沿岸の港湾都市を結ぶ高速鉄道を敷設する計画について基本合意した。同プロジェクトは両国の6つの港湾間の輸送の迅速化を目的としたもので、これらの都市の間に欧州鉄道輸送管理システム(ERTMS)を利用した電化複線を敷設することが計画されている。

鉄道の建設が予定されているのは、ギリシャの港湾都市テッサロニキ、カバラ、アレクサンドロポリスとブルガリアの黒海沿岸のブルガス、ヴァルナ、ドナウ川沿いに位置するルセの各区間。ブルガリアの通信社『ノヴィニテ』によると、敷設費用はブルガリア国内が約10億ユーロ、ギリシャ国内は約40億ユーロに上ると推計されている。政府関係者は中東、中国、ロシアなどからの投資受け入れに期待を示しているほか、欧州連合(EU)のインフラ整備計画である欧州投資計画(ユンカー・プラン)や欧州投資銀行(EIB)などからの資金調達も検討しているもようだ。

ギリシャのツィプラス首相と共に調印式に出席したブルガリアのボリソフ首相は、国内のドナウ川沿岸地域における同プロジェクトの重要性を強調し、近隣のルーマニアとセルビアを巻き込んでいく必要があると述べた。また、同地域の開発計画について議論するため、来月にも欧州委員会のユンケル委員長との会合を設定することでツィプラス首相と合意したことを明らかにした。

上部へスクロール