EU統計局ユーロスタットが17日発表した6月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は速報値と同じ前年同月比0.5%で、前月と同水準だった。欧州中央銀行(ECB)はデフレ回避のため6月に追加金融緩和を実施したが、これまでのところ効果はなく、インフレ率はECBが上限目標値する2%を9カ月連続で下回り、危険水準とされる1%を割り込む状況が続いている。(表参照)
分野別ではエネルギーが0.1%、サービスが1.3%の幅で上昇したが、食品・飲料・たばこがマイナス0.2%、工業製品がマイナス0.1%と下落した。
EU28カ国ベースのインフレ率は前月を0.1ポイント上回る0.7%。ギリシャ、ポルトガル、スロバキア、ブルガリア、ハンガリーの5カ国がマイナスとなった。1%以上だったのはドイツ、ルクセンブルク、オーストリア、スロベニア、フィンランド、英国の6カ国にとどまった。