車排ガス規制、加盟国が35%削減案で合意

2018年10月15日発行 No.219号

EUは9日、ルクセンブルクで環境相理事会を開き、EU域内で販売される乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに21年の目標と比べて35%削減する規制案で合意した。これは30%の削減を求めた欧州委員会の原案より厳しく、欧州議会が今月3日に採択した40%の削減案より緩やかな内容。3機関は年内の最終合意を目指して直ちに交渉に入るが、業界側は実現可能な削減目標は20%と主張しており、調整は難航が予想される。

EUは08年、15年までに乗用車と小型商用車のCO2排出量を走行1キロメートル当たり平均130グラム以下とする規制を導入。14年には21年までに同95グラム以下に抑えることを義務付ける規制案が採択され、各メーカーは同目標の達成を目指して電気自動車(EV)など環境対応車への移行を急いでいる。

環境相理では、EU議長国のオーストリアが乗用車のCO2排出量を30年までに21年比で35%、小型商用車の排出量を同30%削減する修正案を提示した。しかし、自国に有力メーカーを抱えるドイツや東欧諸国は規制の厳格化に難色を示す一方、オランダやアイルランド、北欧諸国などはより厳しい削減目標が必要と主張し、協議は難航を極めた。

ロイター通信によると、環境対応車の販売シェア目標をめぐり、電気自動車(EV)などの普及が遅れている国に配慮した修正案が提示されたことで、一気に事態が動いた。欧州委の原案は、EVや燃料電池車(FCV)などCO2をまったく排出しない「ゼロエミッション車」と、プラグインハイブリッド車(PHV)など低排出ガス車(走行1キロメートル当たり50グラム未満)の販売シェアを25年までに20%、30年までに35%に引き上げる目標を掲げているが、修正案は環境対応車の普及率がEU平均の40%に満たない国に対し、別の計算方法を適用して規制を緩和するという内容。これにより、ドイツと歩調を合わせていた東欧諸国の一部が議長国の提案する35%削減案を支持し、最終的に20カ国が賛成、4カ国が反対、4カ国が棄権した。

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