日欧EPA、欧州議会の貿易委が承認案採択、英のEU離脱前の発効に向け前進

2018年11月12日発行 No.223号

欧州議会国際貿易委員会は5日、日本とEUの経済連携協定(EPA)の承認を求める勧告案を採択した。12月13日に開く欧州議会本会議で採決する。一方、日本政府も6日、EPAの承認案を閣議決定した。日欧双方とも年内に議会手続きを終える見通しが立ち、来年3月に迫った英国のEU離脱前の発効に向けて大きく前進した。

国際貿易委は賛成多数(賛成25、反対10)で勧告案を採択した。同委は声明で「国際秩序が深刻な保護主義に直面している時代に、安全や環境保護などで高い水準を確保しながら、公平でオープンな、価値観とルールに基づく貿易への支持を表明する時宜にかなったシグナルだ」と強調した。

EPAが発効すると、世界の国内総生産(GDP)の約3割、貿易の約4割を占める世界最大規模の自由貿易圏が誕生する。EU側は日本製の乗用車にかけている10%の関税を協定発効から8年目に撤廃するほか、自動車部品についても貿易額ベースで92.1%にあたる品目について、協定発効後、直ちに関税を撤廃する。緑茶、しょうゆ、日本酒や焼酎などの関税も即時撤廃する。一方、日本側は現在29.8%の関税をかけているカマンベールやモッツァレラなどのソフトチーズに低関税の輸入枠を設け、段階的に関税を撤廃する。欧州産ワインは15%の関税を即時撤廃し、牛肉や豚肉に対する関税も段階的に引き下げる。

日本とEUは英国のEU離脱前のEPA発効を目指しており、そのためには双方が年内に国会と欧州議会での批准を終える必要がある。離脱前に発効すれば、20年末までの移行期間も協定が適用されるため、英国に生産拠点を置く自動車メーカーなど日本企業への影響を最小限に抑えることができる。

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