ユーロ圏の19年予想成長率、1.9%に下方修正=欧州委

欧州委員会は8日発表した秋季経済予測で、ユーロ圏の2019年の域内総生産(GDP)実質伸び率を1.9%とし、前回予測(7月)の2.0%から0.1ポイント下方修正した。米国の保護主義に起因する貿易摩擦、原油高などを受けたもので、20年は伸び率が1.7%まで縮小すると見込んでいる。(表参照)

ユーロ圏は17年、10年ぶりの高水準となる2.4%の成長を記録した。しかし、今年は減速傾向にあり、7~9月期のGDPは前期比0.2%増となり、伸び率は4年3カ月ぶりの低水準となった。18年の予想成長率は2.1%で、前回から据え置いた。

EU28カ国の予想成長率は18年が2.1%、19年が1.9%、20年が1.8%。18年は前回から据え置き。19年は0.1ポイント引き下げた。

主要国の18年の予想成長率は、財政悪化が懸念されるイタリアが1.1%。EU最低水準で、前回から0.2ポイント下方修正された。ドイツとフランスは1.7%、英国は1.3%、スペインは2.6%となっている。ドイツとスペインは0.2ポイント引き下げられた。フランスと英国は据え置き。

一方、ユーロ圏のインフレ率に関しては、18年、19年とも17年の1.5%を上回る1.8%とし、前回から0.1ポイント上方修正した。

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