2014/4/14

EUその他

中国製ソーラーガラスに反ダンピング措置、EUが正式発動を決定

この記事の要約

EUはこのほど、中国製の太陽光発電用ガラス(ソーラーガラス)に対する反ダンピング(不当廉売)措置の発動を決めた。消息筋が10日、ロイター通信に明らかにした。 EU内の太陽光発電用ガラスメーカーの業界団体である「EUプロサ […]

EUはこのほど、中国製の太陽光発電用ガラス(ソーラーガラス)に対する反ダンピング(不当廉売)措置の発動を決めた。消息筋が10日、ロイター通信に明らかにした。

EU内の太陽光発電用ガラスメーカーの業界団体である「EUプロサン・ガラス」は昨年1月、中国製品が原材料コストを下回る不当な廉価でEUに輸出され、域内メーカーに打撃を与えているとして、欧州委員会に反ダンピング調査の開始を要請。これを受けて欧州委は2月に調査を開始していた。

欧州委は調査完了に先立つ11月に、暫定的な反ダンピング措置を発動していた。消息筋によると、欧州委は調査の結果、ダンピングと認定し、暫定的な制裁を期間最長5年の正式な反ダンピング措置に切り替えることを提案。これを加盟国の大多数が承認した。反ダンピング関税の税率は17.1~42.1%で、5月末までに実施の見込みという。

ソーラーガラスは、主に太陽光パネルを保護するため使われている。欧州委が昨年示したデータによると、域内の市場規模は2億ユーロ未満。流入する中国製品の価格は2009年から12年にかけて27%値下がりし、シェアは6%から29%に拡大した。

EUと中国の貿易摩擦は、EUが中国製太陽光パネルへの反ダンピング措置を発動したことで激化したが、昨年に同問題が解決。これをきっかけに中国は報復措置として実施していたEUのワイン、太陽光パネル向け多結晶シリコンに対する反ダンピング、反補助金調査の中止を3月に決定し、EUも同月末に中国製の携帯電話サービス向け通信設備をめぐる反ダンピング調査の開始を取り下げ、雪解けムードが強まっていた。EUがソーラーガラスへの本格的な制裁に踏み切ることで、通商紛争が再燃する事態も予想される。