欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/4/14

EUその他

欧州議会、交通騒音の規制強化法案を承認

この記事の要約

欧州議会はこのほど、EUの交通騒音規制を強化する法案を承認した。自動車騒音の上限値の引き下げや、新車に騒音レベルの表示を義務付けることなどが柱。また、ハイブリッド車や電気自動車(EV)など走行音が静かな車両については、警 […]

欧州議会はこのほど、EUの交通騒音規制を強化する法案を承認した。自動車騒音の上限値の引き下げや、新車に騒音レベルの表示を義務付けることなどが柱。また、ハイブリッド車や電気自動車(EV)など走行音が静かな車両については、警告音を発生するシステムの搭載を義務付ける。

欧州環境庁の調査によると、高いレベルの交通騒音にさらされ続けると、体調不良や臓器の機能低下、心疾患などを引き起こす可能性がある。EUでは都市部の住民の半数が55デシベル(db)以上の騒音にさらされている。

今回承認された法案は、騒音レベルの上限を標準的な乗用車で現在の74dbから2026年までに68dbに、12トン以上の大型車で81dbから79dbへと段階的に引き下げることを求めている。また、新車を購入する消費者に騒音レベルに関する情報を提供するため、現在実施されている燃費効率やタイヤ性能、二酸化炭素(CO2)排出に関するラベル表示と同様の表示を騒音レベルについても義務付ける。さらに、ハイブリッド車やEVのメーカーには、車両の接近を歩行者やサイクリストに知らせる車両接近通報装置(AVAS)を19年7月までに新型車に搭載するよう義務付ける。