欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/8/4

西欧

エアバス、スカイマークとの「A380」購入契約解除

この記事の要約

欧州航空機大手のエアバスは7月29日、日本のスカイマークと結んでいた超大型旅客機「A380」の購入契約を解除したと発表した。理由は明らかにしていないが、スカイマークの業績が悪化し、代金支払いが困難となっていることが背景に […]

欧州航空機大手のエアバスは7月29日、日本のスカイマークと結んでいた超大型旅客機「A380」の購入契約を解除したと発表した。理由は明らかにしていないが、スカイマークの業績が悪化し、代金支払いが困難となっていることが背景にある。

エアバスは2011年、スカイマークと「A380」6機を総額22億ドルで購入する契約を締結。年内に1号機を引き渡すことになっていた。

スカイマークによると、同社は円安と競争激化で経営環境が厳しくなったため、契約を一部変更し、購入機数を減らすことをエアバスに求め、協議を行ってきた。しかし、エアバスが契約変更の条件として、スカイマークが大手航空会社の傘下に入ることを要求し、これをスカイマークが拒否して契約解除となった場合は「法外な」違約金の支払いを請求する意向を表明。スカイマークが同条件を受け入れられないとして拒否したことから、契約解除を通告してきたという。

スカイマークは今後も話し合いを続ける方針を示しているが、エアバスは応じる姿勢を示さず、契約解除を正式に決めたとしている。

一方、エアバスが30日発表した2014年6月中間決算の純利益は1億1,350万ユーロで、前年同期から50%増加した。売上高は6%増の272億ユーロだった。