欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/8/4

東欧・ロシア・その他

ロシア、ポーランドからの野菜・果物輸入を禁止

この記事の要約

ロシアが1日付けでポーランドからの野菜および果物の輸入を大幅に禁止した。ロシア農産物監督庁は、ポーランドが同国の食品安全規定違反を繰り返していることが今回の輸入禁止措置の理由としているが、ウクライナ紛争激化を背景にEUが […]

ロシアが1日付けでポーランドからの野菜および果物の輸入を大幅に禁止した。ロシア農産物監督庁は、ポーランドが同国の食品安全規定違反を繰り返していることが今回の輸入禁止措置の理由としているが、ウクライナ紛争激化を背景にEUが対露経済制裁を強化したことへの対抗措置と見られる。

EUと米国は、ウクライナ東部でのマレーシア航空旅客機撃墜事件を受けて、銀行、軍事産業、石油会社などを対象とする広範な対露経済措置を7月下旬に発表。ロシア政府はこれに対し、一部のEU加盟国からの食料品輸入を禁止する方針を明らかにしていた。

ロシアにとってポーランドは野菜・果物の重要な調達先で、リンゴやナシを主に輸入している。農産物監督庁は、一部の輸入品の残留農薬値が基準を超えたことや、輸入書類に不備があったことをポーランド当局に何度も警告したという。ポーランドのザウィツキ農業相は、この主張が事実無根で、輸入禁止が「政治的な圧力」であるとして不快感を示した。