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2014/8/25

西欧

英建設大手カリリオン、バルフォアとの合併を断念

この記事の要約

英建設大手カリリオンは20日、国内同業バルフォア・ビーティーとの合併を断念すると発表した。7月に提案した合併が破談となったカリリオンは、新たな合併案を提示したが、バルフォア経営陣の同意を取り付けることはできなかった。 両 […]

英建設大手カリリオンは20日、国内同業バルフォア・ビーティーとの合併を断念すると発表した。7月に提案した合併が破談となったカリリオンは、新たな合併案を提示したが、バルフォア経営陣の同意を取り付けることはできなかった。

両社は英最大の建設会社となることを目指し、7月に合併協議を行った。しかし、バルフォアが米エンジニアリング部門のパーソンズ・ブリンカーホフを売却する計画をめぐり、推進を主張するバルフォアと、売却を中止して合併で誕生する新会社にパーソンズを組み込むことを求めるカリリオンの溝が埋まらず、物別れに終わっていた。

カリリオンは19日に発表した新たな提案は、バルフォア株主に新会社の株式58.3%とバルフォア株1株につき0.085ポンドの現金配当を行う形で合併するという内容。バルフォア株主の持ち株比率を旧提案の56.5%から拡大し、同社が評価するバルフォアの企業価値を19億ポンドから21億ポンド(約26億3,000万ユーロ)に引き上げた。しかし、パーソンズ売却問題が再び障害となり、バルフォアは20日、取締役会が全会一致での合併拒否を決めたと発表していた。