欧州委員会が8月28日発表したユーロ圏の8月の景況感指数(ESI、標準値100)は100.6となり、前月の102.1から1.5ポイント低下した。ユーロ圏経済の失速や、ウクライナ問題をめぐるEUとロシアの制裁合戦が欧州経済に及ぼす影響への懸念が強まっていることが反映されたもよう。指数は全部門で悪化し、8カ月ぶりの低水準まで後退した。
ESIはEU内の企業経営者と消費者を対象とした聞き取り調査に基づいてまとめられる。部門別では製造業が1.5ポイント、サービス業が0.5ポイント、消費者が1.6ポイント、小売業が2.3ポイント、建設業が0.2ポイントの幅で前月から悪化した。
EU28カ国ベースのESIは前月を1.2ポイント下回る104.6。主要国ではドイツ、イタリア、フランス、英国が低下した。とくに、イタリアは4.1ポイント低下の97.8となり、長期平均の100を7カ月ぶりに割り込んだ。