フランス国立統計経済研究所(INSEE)は5月27日、同国の2020年4~6月期の国内総生産(GDP)は前期比20%減になるとの見通しを示した。新型コロナウイルス対策として導入した外出・経済活動制限の影響で、1~3月期は5.8%のマイナス成長となっていたが、同期と比べて制限措置と重なる期間が長いため、マイナス幅が大きく膨らむのは避けられないとしている。
仏政府は3月中旬に制限措置を発動したため、1~3月期で影響を受けたのは2週間程度だった。5月11日に制限が緩和され、デパートやブティックなどの営業が再開されたが、INSEEは現在の経済活動が通常を21%下回るレベルにとどまっていると推計。4~6月期は20%のマイナス成長になると予想している。
通年では、仮に経済活動が7月までに通常の水準に回復するとしても、8%のマイナス成長になるとの見通しを示した。