英製薬大手アストラゼネカは26日、英オックスフォード大学と共同で開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンについて、日本への供給に向けて日本政府と協議することで合意したと発表した。第一三共などと協力し、ワクチンの日本への安定供給を図る方針だ。
日本の菅義偉官房長官は同日の記者会見で、協議を進めることに合意したのは「事実」とした上で、「具体的な交渉内容は差し控えるが、国内で必要なワクチンの確保にしっかりと取り組む」とコメントした。
アストラゼネカはオックスフォード大と「AZD1222」と呼ばれるワクチンの開発に取り組んでいる。4月に臨床試験が開始され、9月の供給開始を目指している。
同合意を受けて、第一三共と明治ホールディングス傘下のMeiji Seikaファルマ、KMバイオロジクスは同日、同ワクチンの国内での安定供給に向けた協議を進めることでアストラゼネカと合意したと発表した。第一三共子会社の第一三共バイオテックとKMバイオロジクスがアストラゼネカから原液の供給を受け、製剤化する。Meiji Seikaファルマは保管、配送を担う。