オランダ政府は26日、新型コロナウイルスの影響で経営難に陥っている欧州航空大手エールフランスKLMのオランダ部門であるKLMオランダ航空に、34億ユーロの支援を実施すると発表した。仏部門のエールフランスは4月に仏政府から70億ユーロの支援を受けることが決まっており、エールフランスKLMはグループとして計104億ユーロを公的支援で調達することになる。
オランダ政府はKLMに10億ユーロを直接融資するほか、同社が国内外の11銀行から受ける24億ユーロの融資の90%を保証する。
KLMは支援の条件として、コストの15%削減、首都アムステルダム近郊のスキポール空港での夜間便の運航削減、二酸化炭素(CO2)排出削減を求められる。コスト削減では給与カットのほか、従業員の削減も避けられない見通しだ。KLMは7月に具体的なコスト削減計画を発表する。
仏政府は4月、エールフランスに30億ユーロの直接融資、40億ユーロの銀行融資の90%を保証する支援策を発表していた。
両支援はEUの欧州委員会による承認が必要となる。