ロシアの検索サイト最大手ヤンデックスは23日、国内最大手銀行ズベルバンクとの合弁会社2社の出資関係を清算し、提携を解消することで合意したと発表した。合弁2社のうち、ヤンデックスはネット通販サイト「ヤンデックス・マーケット」、ズベルバンクはネット決済サービス「ヤンデックス・マネー」をそれぞれ100%子会社化する。今年7-9月期の手続き完了を見込む。「ヤンデックス・マーケット」については競争当局の承認が必要となる。
合意によると、ヤンデックスはズベルバンクの「ヤンデックス・マーケット」出資シェア45%を420億ルーブル(5億3,900万ユーロ)で買収する。ズベルバンクはヤンデックスの「ヤンデックス・マネー」出資シェア25%を約24億ルーブル(3,100万ユーロ)で買収し、年内に新しいブランド名に変える。合弁解消後もしばらくは一部の取引業務サービスで協力する。
ヤンデックスは電子商取引(EC)サービスを収益事業として完全に統合し、「ヤンデックス・マーケット」と他のサービスのシナジー効果を高めることが、今後の事業発展の重要な戦略措置と位置付ける。品ぞろえの充実、注文処理・配達の迅速・簡便化、物流インフラと技術ノウハウの向上により、国内EC市場での「ヤンデックス・マーケット」の主導的地位強化を目指す。