仏高級ブランド大手のLVMHモエヘネシー・ルイ・ヴィトンが仏同業エルメスの買収に乗り出したことをめぐって両社が対立していた問題で、LVMHは3日、エルメスと和解したと発表した。LVMHはパリ商業裁判所の調停を受け入れ、保有するエルメス株の大部分を売却し、買収を断念する。
LVMHは2010年、エルメスの株式17%を取得。その後に株式を買い増し、現在の持ち株比率は23.2%に達している。これに対してエルメスは、不当な乗っ取りに着手したとして激しく反発。世界を代表する高級ブランド2社の対立が続いていた。
LVMHは調停案に基づき、ベルナール・アルノー最高経営責任者(CEO)の個人資産会社グループ・アルノーが保有する株式8.5%を除いて、持ち株を株主に売却する。また、今後5年間はエルメスの株式を取得しないことも約束した。