欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/8

東欧・ロシア・その他

スロバキア、ウクライナへの天然ガス供給開始

この記事の要約

スロバキアは2日、ウクライナへのガス供給を開始した。最大で年間消費量の20%を供給する。ウクライナは代金の滞納を理由にロシアから天然ガス供給を停止されており、ガス需要が急増する冬を控えて国民の間に不安が広がっている。 天 […]

スロバキアは2日、ウクライナへのガス供給を開始した。最大で年間消費量の20%を供給する。ウクライナは代金の滞納を理由にロシアから天然ガス供給を停止されており、ガス需要が急増する冬を控えて国民の間に不安が広がっている。

天然ガスは、スロバキアのボヤニ発電所とウクライナ西部のウージュホロドを結ぶパイプラインを通じて供給する。パイプラインの運営会社であるユーストリームによると、来春までに最大供給能力である年間100億立方メートルに達する予定だという。

スロバキアは4月末、ウクライナにガスを供給する覚書を締結。本来は西欧などにガスを送るためのパイプラインを使ってガスを逆流させることを決めた。ポーランドとハンガリーはすでにパイプラインの逆走によるガス供給を行っている。ボヤニ-ウージュホロド・パイプラインの稼働開始を記念する式典に出席したスロバキアのフィツォ首相は記者団に対し、中期的にスロバキア、ハンガリー、ポーランドの3カ国から年間で合計250億立方メートルの天然ガスを供給することが可能だと説明。「ウクライナの当面の需要に対応することができる」と語った。