仏ワクチンメーカーのバルネバは14日、同社が開発中の新型コロナウイルスのワクチンを英政府に最大1億9,000万回分供給することで合意したと発表した。供給量は7月に合意していた6,000万回分から大幅に拡大する。
合意によると、バルネバはワクチン開発に成功した場合、第1弾として6,000万回分を21年下期に供給する。契約額は4億7,000万ユーロ。
さらに、英政府は22年に4,000万回分、23~25年に3,000~9,000万回分を確保する権利を持つ。同権利を行使した場合の取引額は約9億ユーロ。初回分と合わせると総額10億3,700万ユーロに上る。
バルネバは年末までに同ワクチンの臨床試験を開始し、21年下期に関係当局から承認されることを目指している。
英国ではスコットランドにあるワクチン工場の拡張に政府が投資することでも合意したという。
英政府はバルネバのほか、仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)、英アストラゼネカと英オックスフォード大、米ファイザーと独ビオンテックがそれぞれ共同開発しているワクチンを確保することが決まっている。