EU統計局ユーロスタットが17日発表した8月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は前年同月比0.4%となり、前月と同水準だった。速報値では0.3%となっていたが、0.1ポイント上方修正された。ただ、依然として欧州中央銀行(ECB)が目標値とする2%を大きく割り込んでおり、デフレ懸念は払しょくされていない。(表参照)
分野別ではエネルギーが2%、食品・アルコール・たばこが0.3%の幅で下落した。工業製品は0.3%、サービスは1.3%の上昇となった。価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.9%で、前月の0.8%を上回った。
EU28カ国ベースのインフレ率は前月と同じ0.5%。7月までにスペイン、ポルトガル、ギリシャ、ブルガリア、スロバキアがマイナスとなっていたが、マイナス国は新たにイタリア、ポーランド、エストニアが加わって8カ国に拡大した。