いすゞとボルボが20年以上の戦略提携、UDトラックスを2430億円で取得

いすゞ自動車は10月30日、スウェーデンの商用車大手ボルボと商用車分野での戦略的提携を締結したと発表した。いすゞは契約の一環としてボルボ傘下のUDトラックスを取得し、プラットフォームの共通化などを進める。

いすゞとボルボは2019年12月に商用車部門の戦略的提携で覚書を交わしており、今回正式に20年以上の長期にわたる提携契約を締結した。両社は日本およびアジア市場向け大型トラックのプラットフォームの共同開発を進めるほか、商用車の自動運転や電動化など、将来を見据えた技術開発を加速させる。

UDトラックスについてはいすゞが2,430億円で同事業を取得し、22年以降、一部車型を共有化してコスト効率を高める。当初は20年末にUDトラックスを子会社化する計画だったが、新型コロナウイルス感染拡大による影響で作業に遅れが生じたため、21年上期の手続き完了を目指す。

さらにいすゞとボルボはいすゞが得意とする中・小型トラックでの協業を進めるとともに、共同購買で相乗効果を創出する。プラットフォームの共通化や購買、販売など幅広い領域での連携により、25年以降は年間500億円規模の協業効果を見込む。

いすゞの片山正則社長はオンラインでの記者会見で「いすゞとボルボは商用車分野における世界最大規模の協業により、両社の事業のさらなる発展とともに、社会や顧客に提供する価値の最大化を目指す」と強調した。

上部へスクロール