2014/9/22

EU産業・貿易

EU、固定電話のプライスキャップ規制を撤廃へ

この記事の要約

EUは固定電話のプライスキャップ(上限価格)規制を撤廃する方針を固めた。電気通信市場改革の一環として、携帯電話に押されて需要が落ち込んでいる固定電話部門を活性化し、高速ブロードバンド通信インフラへの投資を促進するのが狙い […]

EUは固定電話のプライスキャップ(上限価格)規制を撤廃する方針を固めた。電気通信市場改革の一環として、携帯電話に押されて需要が落ち込んでいる固定電話部門を活性化し、高速ブロードバンド通信インフラへの投資を促進するのが狙い。

ロイター通信が17日、入手したEUの提案書をもとに報じたところによると、プライスキャップ規制が廃止されることで、スペインのテレフォニカやフランスのオレンジなどの固定系旧独占事業者は、加入者の通話料金や新興系通信事業者の回線使用料を自由に設定できるようになる。テレフォニカ、オレンジ、ドイツテレコムなどの旧独占事業者で作る業界団体ETNOは、「新興系プラットフォームやOTT(オーバー・ザ・トップ)サービスとの競争条件は確立されており、今回の提案は規制を市場の新しい現実に適応させるための適切な手段だ」と歓迎している。

各国の通信規制当局は、固定電話市場で十分な競争が確保されていないと判断した場合には、規制を維持することもできる。例えばドイツの当局は7月、固定電話サービスの価格規制を継続する方針を示している。プライスキャップ規制の撤廃をめぐっては、自社で通信回線網を持たない新興系通信事業者の経営が圧迫されたり、固定電話サービス価格の上昇によってエンドユーザーの負担が増加するといった懸念も指摘されている。

ETNOによると、2012年の欧州の主要通信事業者の固定電話収入は590億ユーロで、前年から50億ユーロ減少した。