セルネックス、CKハチソンから欧州の通信塔取得

欧州の通信・放送インフラ大手セルネックス・テレコム(スペイン)は12日、香港の複合企業CKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)が欧州で運営する2万4,600基地の携帯電話サービス向け通信塔を買収することで合意したと発表した。買収額は100億ユーロで、同社にとって過去最大の取引となる。

取得するのはイタリア、英国、アイルランド、オーストリア、スウェーデン、デンマークにあるCKハチソンの通信塔。買収額のうち86億ユーロは現金で支払う。残る14億ユーロはCKハチソンがセルネックスの新株を受け取る形となる。これによってCKハチソンはセルネックスの株式5%を握る。

セルネックスはスペイン、フランス、イタリア、英国、アイルランドなどで携帯電話サービス向けの通信塔や放送用電波塔を運営する企業。今回の取引によって、新たにオーストリア、スウェーデン、デンマークで通信塔を保有する。

同社は次世代移動通信システム「5G」の普及を見据えて、欧州の通信塔事業の拡大を進めている。向こう8年間で最大14億ユーロを投じて、新たに5,240基を増設する計画で、運営する通信塔は約10万3,000基に拡大することになる。

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