チューリッヒ、メットライフの米家財・自動車保険事業を買収

スイスのチューリッヒ保険は11日、米子会社のファーマーズ・グループを通じて米メットライフから米国の家財、自動車保険事業を買収することで合意したと発表した。買収額は39億4,000万ドル。2021年4~6月期の買収手続き完了を見込む。

チューリッヒ保険は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イベント中止や事業休止に伴う保険金の支払いが急増し、経営を圧迫している。コロナ禍が追い風となって自動車事故や窃盗被害などが減り、収益が拡大しているメットライフの米家財、自動車保険事業を買収することで収益基盤を強化する。

買収対象となる事業は19年時点で240万件の契約があり、正味収入保険料は36億ドルに上った。メットライフは中核の生命保険事業に集中するため、買収に応じた。

ファーマーズ・グループはチューリッヒ保険が1998年に買収した企業。今回の買収により、米国での販路を広げることができる。

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