ロシアが小麦輸出に課税へ、食品価格上昇で

ロシア政府は14日、小麦の輸出に関税を課す方針を打ち出した。食料価格上昇を食い止めるのが狙い。2021年2月15日から6月末まで、輸出に1トン当たり25ユーロを課税する。また、同時期の総輸出量を1,750万トンに制限する。

ロシアの穀物・オイルシード市場調査会社ソヴェコンは、輸出関税によってロシアの2020/21年度の小麦輸出量は3,780~3,880万トンとなり、前年度から200~300万トン減ると予測している。

ロシアは世界有数の小麦生産国。20年は豊作だったにも関わらず国内価格が上昇しており、プーチン大統領が先ごろ値上がりを批判していた。コロナ禍の影響で家計所得が減っていることもあり、食品価格の上昇が庶民の台所を直撃している。

政府は砂糖・ひまわり油の値上がりについても対策を講じる。政府の働きかけを受けて、メーカー側が値下げを受け入れる姿勢を示しており、近く小売業者と合意する見通しだ。価格が十分に下がらない場合は、ひまわり油に輸出関税、サトウキビに輸入関税を課すことを検討する。

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