欧州自動車工業会(ACEA)が19日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の2020年の新車乗用車の販売(登録)台数は994万2,509台となり、前年から23.7%減少した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、1990年の統計開始以来、最大の下げ幅を記録した。(表参照)
EUの新車販売は各国がロックダウン(都市封鎖)など厳しい外出・営業制限を実施した3~5月を中心に低迷。プラスとなったのは9月だけだった。とくに4月は76%減と、大きく落ち込んだ。12月は3.3%減と小幅の低迷にとどまったものの、通年では7年ぶりのマイナスとなった。ACEAはロックダウンなどが「EU全域での販売にかつてない打撃を与えた」としている。
販売はすべての国で2ケタの減少。主要市場はスペインが32.3%減と最も落ち込んだ。イタリアは27.9%減、フランスは25.5%減、ドイツは19.1%減だった。
メーカー別でも、全社が2ケタの減少となった。欧米の主要メーカーではPSAグループが29.3%減と最も不振だった。最大手のフォルクスワーゲン(VW)は21.6%減。日本勢はトヨタが12.8%、日産が27.7%、マツダが42.5%、三菱が28.7%、ホンダが30.8%の幅で減った。
EU26カ国に英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は24.3%減の1,196万1,182台。英国は29.4%減の163万1,064台だった。