仏エネルギー大手トタルは18日、インドの財閥アダニ・グループの再生可能エネルギー子会社アダニ・グリーン・エナジー(AGEL)に20%を出資すると発表した。再生可能エネルギー事業の拡大が狙いで、AGELが運営する太陽光発電事業の権益50%も取得する。取引額は総額25億ドルに上る。
AGELはインドの再生可能エネルギー大手。太陽光、風力発電など再生可能エネルギーの設備容量は建設、計画中のものも含めて約14.6ギガワット(GW)に上る。2025年までに25GWまで拡大することを目標に掲げている。
トタルは化石燃料から脱却し、再生可能エネルギー事業にシフトする戦略を進めており、15日に石油関連企業のロビー団体である米石油協会(API)からの脱退を表明したばかり。現在は約9GWの再生可能エネルギーの設備容量を25年までに35GWに引き上げる計画で、今回の取引は同目標の達成に寄与する。
トタルとアダニ・グループはインドのガス小売り事業などで提携している。トタルは今回の取引でアダニとの関係を深め、大きな成長が期待できるインドの再生可能エネルギー市場での事業展開を加速させたい考えだ。