メルセデスのハンガリー工場、半導体不足で操業を一時停止

独ダイムラーの乗用車子会社メルセデスベンツが、ハンガリー中部ケチケメートにある工場の操業を1月20日から10日間停止する。車載用半導体チップの在庫不足が理由。同工場は例年、クリスマス前から年始にかけて新年度の生産準備も考慮に入れ休暇期間を設けており、今年は1月18日に生産を再開したばかりだった。

半導体チップメーカーは昨年、新型コロナ禍で自動車業界の需要が冷え込んだことから、市場が堅調な消費者電子機器向けの生産に比重を移した。このため、自動車市場が秋ごろから回復し再び需要が活発化しているものの、生産が追いつかない状況だ。

地元メディアによると、ハンガリーでは独アウディも同じ理由で生産シフトを減らしているが、親会社のフォルクスワーゲン(VW)が早期解決のため部品調達に奔走しているという。スズキ自動車の国内北部エステルゴムの工場ではサプライヤーの協力もあり生産に支障はないもようだ。

ケチケメート工場は2012年に操業を開始し、メルセデスベンツ・ブランドの4ドアクーペモデル「CLAクーペ」、「CLA シューティングブレーク」、「Bクラス」、「Aクラス」を合わせてこれまでに 100万台超生産した。従業員は4,700人。年内に電気自動車(EV)モデルの生産を開始する計画だ。

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