英が変異ウイルス感染の水際対策強化、「虚偽」の入国に禁固刑も

英政府は9日、新型コロナウイルス感染拡大防止策を強化すると発表した。変異したウイルスによる感染が深刻化している国での滞在歴があるにもかかわらず、虚偽の申告をして入国した場合に最長10年の禁固刑を科す。また、すべての入国者に到着後に2回のPCR検査を受けることを義務付ける。新ルールはイングランドで15日から適用される。

英政府は感染力が高い変異株による感染が国内で広がるのを強く警戒しており、これまでに南アフリカ、ブラジルなど33カ国(日本は対象外)を「レッドリスト」に指定し、これらの国での滞在歴が直近10日間にある人の入国を禁止していた。

国内で接種が始まっているアストラゼネカのワクチンの有効性が南ア型の変異ウイルスでは限定されるとの研究結果が出た中、政府は水際対策の強化が必要と判断し、「うそつき入国」への禁固刑を含む新ルール導入に踏み切った。

すべての入国者は出発の72時間以内に受けたPCR検査で陰性でなければ入ることができなかったが、これに加えて到着から2日目、8日目に検査を受けることが求められる。違反した場合は1,000ポンド(約14万円)の罰金を科す。

また、これまで英国、アイルランド人と英国での居住権を持つ人はレッドリスト対象国の滞在歴があっても入国できたが、今後は政府が指定するホテルでの10日間の隔離を義務付ける。違反者には最高1万ポンドの罰金を科す。宿泊代は自己負担となる。

上部へスクロール