EV用電池のノースボルト、米スタートアップ企業を買収

電気自動車(EV)用リチウムイオン電池を手がけるスウェーデンのノースボルトは10日、米国の電池技術スタートアップ企業キュバーグを買収したと発表した。キュバーグの革新的な技術を活用し、高出力の次世代電池を開発する計画だ。買収額など詳細は明らかにしていない。

キュバーグは米スタンフォード大学発のベンチャー企業で、2015年に設立された。独自に開発した液体電解質と正極材料を組み合わせた高出力で信頼性が高いリチウム金属電池を生産し、ボーイングに提供していることで知られる。

16年創業の新興企業であるノースボルトは、急成長が見込めるEV用電池市場でのシェア拡大に向けて、キュバーグの技術を取り込み、高性能かつ安全性が高く、低価格の次世代電池の開発を進める。現在利用されている高性能リチウムイオン電池の体積エネルギー密度は1個当たり700Wh/l(ワット時毎リットル)程度だが、25年までに1,000 Wh/lを超える電池を開発することを目指す。

同社は今回の買収に伴い、米シリコンバレーに電池および電池素材の研究開発拠点を開設することを明らかにした。

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