眼鏡大手エシロールの蘭企業買収、欧州委が条件付で承認

欧州委員会は23日、眼鏡大手の仏エシロール・ルクソティカがオランダの眼鏡販売会社グランドビジョンを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。両社は欧州で展開している店舗の一部の売却を求められる。

エシロール・ルクソティカは眼鏡大手の伊ルクソティカと眼鏡用レンズで世界最大手の仏エシロールが2018年に合併して誕生した企業。「レイバン」などのブランドを持つ。同社は2019年７月、眼鏡小売りで欧州最大手のグランドビジョンを買収することで合意した。

欧州委の初期調査では、眼鏡と眼鏡用レンズの製造で世界最大手のエシロール・ルクソティカがグランドビジョンを買収すると、グランドビジョンと競合する販売会社への製品供給が制限され、価格が吊り上げられるといった懸念が浮上。このため、欧州委は買収承認を見送り、20年2月から本格的な調査を進めていた。

これに対してエシロール・ルクソティカは、競争上の是正措置として、イタリア、ベルギー、オランダにある両社の店舗のうち351店を売却することを提案。欧州委は同売却を実施することを条件に承認した。