スウェーデンの風力発電開発大手イオラス・ヴィンドは23日、ポーランドに進出すると発表した。再生可能エネルギー発電市場が急成長しているポーランドで、洋上を含めた風力発電および太陽光発電施設の開発に注力する。
ポーランドは欧州諸国の中でも特に化石燃料への依存度が高く、石炭火力発電が国内総発電量の約7割を占める。政府はEUが掲げる2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロという目標の達成に向け、49年までに全ての炭鉱を閉鎖する計画だ。一方で再可エネは現在、総発電量の約18%にとどまっており、イオラスは今後の需要拡大を大きな商機ととらえている。
イオラスはスウェーデン初の風力発電開発会社として1990年に設立された。北欧やバルト諸国、米国で風力タービンをこれまでに653基設置し、総発電能力は約1,370メガワットに及ぶ。また、運営管理を受託している発電施設の発電能力は合計約905メガワットに上る。ポーランドでは発電施設の開発、建設、販売、運営管理サービスを低コストで提供する考えだ。