スペイン5位の通信会社エウスカルテルは3月29日、同4位マスモビルによる買収提案を受け入れると発表した。マスモビルは前日、エウスカルテルに友好的な買収を提案したと発表していた。
マスモビルは固定通信、携帯電話サービスなどを手掛ける企業。同社は28日、エウスカルテルに21億ユーロでの買収を提案したと発表した。1株当たりの買い取り価格は、前営業日(26日)の終値に16.48%を上乗せした11.17ユーロ。
エウスカルテルは買収で合意し、株主に持ち株に応じるよう勧告する。マスモビルは75%以上の株式を確保することを買収の条件としている。これまでに52.32%に相当する株主が買収に応じる意向を表明したという。
エウスカルテルはスペイン北部バスク自治州を本拠とする通信会社で、固定通信サービスなどを展開している。マスモビルは同社の買収によって事業基盤を拡大し、大手3社のテレフォニカ、ボーダフォン、オレンジとの差を縮める。