伊がコロナ規制を段階的緩和、対面授業・屋外飲食が可能に

イタリア政府は16日、新型コロナウイルス感染防止のための制限措置を段階的に緩和すると発表した。感染リスクに応じたゾーンごとに、26日から学校での授業や飲食店の屋外営業などを再開する。

イタリアでは3月初めから新規感染者数が2万人を超える日が続き、中旬には第2波が猛威を振るった11月下旬の水準に近づいて医療体制が逼迫した。このため、政府は4段階の色分けによる規制を一時停止し、イースター(復活祭)が終わる4月上旬まで多くの州や地域でロックダウン(都市封鎖)を実施。不要不急の外出禁止や、食料品や生活必需品を扱う店舗以外の閉鎖などの厳しい措置を講じてきた。

全国を最もリスクが高い「レッド」と2番目に高い「オレンジ」ゾーンに分類した現在の規制は5月初めが期限となっているが、26日から感染レベルが低い「イエロー」と最もリスクが低い「ホワイト」ゾーンを復活させる。

レッドゾーンではこれまでと同様の規制が継続されるが、それ以外の地域では26日から学校での授業が再開され、イエローゾーンにある飲食店は屋外での営業が認められる。さらに屋外プールは5月15日、屋外プールやジムは6月1日から営業が再開され、見本市やその他の公共イベントは7月1日から開催が可能となる。ただし、全ての地域で午後10時以降の外出は引き続き禁止される。

ドラギ首相は記者会見で「われわれは慎重な楽観主義と信頼をもって将来をみている。劇的ではないものの改善しつつあるデータをもとに、妥当なリスクを取っていく」と強調した。

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