ポーランド政府は5月31日、国内の高速鉄道網の整備計画でスペイン政府と協力していくことを明らかにした。新空港・鉄道路線の整備計画「連帯運輸ハブ」(STH)の一環で、スペインは高速鉄道システムのノウハウを提供する。
STHはポーランド最大級のインフラプロジェクト。ワルシャワの西方約40キロに位置するスタニスワヴフ村郊外に設置される巨大空港を中核に、空港、鉄道、道路を結ぶトランジットハブの整備を目的とする。鉄道については、区間距離1,800キロメートルの高速鉄道の敷設や2,400キロメートルの鉄道網の改修を通じ、ワルシャワから2.5時間以内で国内の大都市のどこにでも鉄道移動できる体制を築く。2027年末頃に空港と鉄道の一部が開設される見通し。
ポーランドの国営鉄道PKPは5月初め、最高時速250キロメートルの高速鉄道の輸送能力を2030年までに倍増させる計画を明らかにしている。
空港建設の事業母体であるポーランドのCPKは、スペインは高速鉄道システムの開発運用で世界をリードしているとし、その知見を吸収していく意向を示した。