欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/6

EUその他

欧州委、チキータとファイフスの合併を条件付きで承認

この記事の要約

欧州委員会は3日、バナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルとアイルランドのファイフスの合併を条件付きで承認したと発表した。これにより、世界で14%のシェアを持つ最大のバナナ生産会社が誕生する。 欧州 […]

欧州委員会は3日、バナナ生産・販売大手の米チキータ・ブランズ・インターナショナルとアイルランドのファイフスの合併を条件付きで承認したと発表した。これにより、世界で14%のシェアを持つ最大のバナナ生産会社が誕生する。

欧州委は、北ヨーロッパの輸入バナナ市場における両社のシェアが比較的低く、競合の数が増加していること、PB商品のバナナを販売するスーパーマーケットが優位に立っていることなどからチキータとファイフスが合併してもバナナ市場の健全な競争は維持されると指摘。ただ、輸送段階で他業者が排除されるリスクを回避するため、ファイフスがコンテナ輸送世界最大手マースクと結んでいる独占契約を解除するとともに、ファイフスとチキータが今後、輸送会社と独占契約を結んだり、他のバナナ取扱業者との取引を拒否させるためにインセンティブを与えないことを条件に合併を承認するとした。

チキータとファイフスは3月、全額株式交換方式での合併で合意した。合併後の出資比率はチキータが59.6%、ファイフスが40.4%。新会社チキータファイフスはバナナの年間販売量が1億6,000億箱、売上高が46億ドルとなり、ライバルのデルモンテ、ドールを引き離して首位に立つ。