欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/13

総合 – 欧州経済ニュース

IMFがユーロ圏成長率を下方修正、14年は0.8%に

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は7日発表した最新の「世界経済見通し」で、ユーロ圏の2014年の予想成長率を0.8%とし、前回(7月)の1.1%から0.3ポイント下方修正した。需要の停滞、物価が上がりにくい状況が続いていることを受 […]

国際通貨基金(IMF)は7日発表した最新の「世界経済見通し」で、ユーロ圏の2014年の予想成長率を0.8%とし、前回(7月)の1.1%から0.3ポイント下方修正した。需要の停滞、物価が上がりにくい状況が続いていることを受けたもので、15年の予想成長率も1.5%から1.3%に引き下げた。

ユーロ圏はギリシャを震源地とする債務危機が最悪期を脱し、13年4~6月期から4四半期連続でプラス成長を記録していた。しかし、14年4~6月期はドイツとイタリアがマイナス成長となるなど景気が悪化し、ゼロ成長にとどまった。

IMFは報告書で、ユーロ圏は債務危機が尾を引いて、設備・公共投資が低迷し、需要も落ち込んでいると指摘。主要4カ国のうちスペインを除くドイツ、フランス、イタリアの3カ国について、14、15年とも予想成長率を大幅に下方修正した(表参照)。また、インフレ率の縮小が進み、デフレに陥る恐れもあるとして、欧州中央銀行(ECB)が本格的な量的金融緩和に踏み切る必要があるとの見解を示した。