EU統計局のユーロスタットは7日、2021年4~6月期の域内総生産(GDP)の改定値を発表した。ユーロ圏のGDPは前期比2.2%増で、上げ幅は既報値の2.0%から0.2ポイント上方修正された。(表参照)
前年同期比の伸び率は、0.7ポイントの上方修正となる14.3%。EU27カ国ベースでは前期比2.1%増、前年同期比13.8%増で、それぞれ0.2ポイント、0.6ポイント引き上げられた。前期比でマイナス成長だったEU加盟国はクロアチア、マルタだけだった。
ユーロ圏では新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済・社会活動制限影響で、20年1~3月期、4~6月期にマイナス成長となった。7~9月期は感染状況がやや落ち着き、制限措置が緩和されたことで大幅なプラス成長となったが、10~12月期、21年1~3月期は感染再拡大で多くの国が再び制限を強化したため、再び低迷していた。
4~6月期の復調は、ワクチン接種の効果で経済正常化が進んだのが主因。とくに2期連続で落ち込んでいた個人消費が前期比3.7%増と持ち直したことが大きかった。このほか設備投資が1.1%、輸出が2.2%の幅で伸びた。