仏製薬大手サノフィは8日、米バイオ医薬品企業カドモン・ホールディングスを19億ドルで買収することで合意したと発表した。これによってカドモンが開発した慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)の治療薬などを手にする。
1株当たりの買い取り価格は9.5ドル。前営業日(7日)の終値に79%を上乗せした水準だ。
カドモンは免疫性 線維性疾患などの治療薬の開発を進めている企業。造血幹細胞移植後の患者が発症する慢性GVHDの治療薬「レズロック」は7月、米食品医薬品局(FDA)に承認された。
サノフィは新型コロナウイルスワクチン開発で出遅れたことなどから、買収による事業基盤強化を進めており、8月に米バイオ医薬品企業トランスレート・バイオを32億ドルで買収すると発表したばかりだ。