欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/10/13

EUその他

リバティの蘭CATV会社買収、条件付きで承認

この記事の要約

欧州委員会は10日、ケーブルテレビ(CATV)大手の米リバティ・グローバルがオランダ同業ジッゴを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。リバティは買収で誕生する新会社が運営するオランダの有料テレビチャンネル「フィルム […]

欧州委員会は10日、ケーブルテレビ(CATV)大手の米リバティ・グローバルがオランダ同業ジッゴを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。リバティは買収で誕生する新会社が運営するオランダの有料テレビチャンネル「フィルム1」を手放すことなどを求められる。

リバティ・グローバルは今年1月、28.5%を出資するジッゴの残る株式を取得し、オランダのCATV子会社UPCと統合することで合意していた。債務引き受けを含めた買収総額は約100億ユーロ。

ジッゴとUPCはCATVのほか、通信ケーブルを利用したブロードバンドサービス、固定電話事業を展開しており、新会社はオランダの有料テレビ市場で90%のシェアを持つ企業となる。このため欧州委は買収に競争上の問題があるとして認可に難色を示ししていた。

リバティは是正策として、フィルム1を第三者に売却するほか、オランダ国内で高速インターネット回線を通じたテレビ番組配信事業を手がける企業に新会社のネット回線網を開放することを提案。欧州委は同措置によって問題は解消されるとして、その実行を条件に買収計画を承認した。