BASFが中国BASF電池大手と提携、正極材開発などで

化学大手の独BASFは10月25日、中国電池大手の蜂巣能源科技(SVOLT)と提携で合意したと発表した。電池正極材の開発、SVOLT製電池のリサイクルで協力する。原料の共同調達も視野に入れる。BASFはSVOLTと競合する寧徳時代新能源科技(CATL)とも正極材と電池リサイクルでの提携で9月に合意しており、中国でのパートナーを拡大することになる。

BASFは正極材で世界最大手。原料であるニッケル、マンガンの混合比率が高い正極材や、希少金属のコバルトを含まない正極材など、幅広い製品を製造・販売している。SVOLTにはオーダーメイドの高性能正極材を供給していく。

SVOLTは2018年設立の新興企業。現時点で市場シェアは小さいものの、コバルトを使わないニッケルマンガンバッテリーセル(NMX)の受注を1月に開始するなど高い技術力を持つ。昨年11月にはドイツ工場の建設計画を発表しており、CATLに次いで同国に進出する中国2社目の電池メーカーとなる見通しだ。研究開発拠点は中国に4カ所、日本、韓国、インドに各1カ所ある。

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