ユニリーバが「リプトン」など紅茶事業を売却、英ファンドに45億ユーロで

英・オランダ系の食品・日用品大手ユニリーバは18日、紅茶部門「エカテラ」を英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズに45億ユーロで売却することで合意したと発表した。紅茶の需要が減少していることから手放し、成長分野に経営資源を集中する。

エカテラはユニリーバが10月に分社化した茶葉・飲料関連部門。「リプトン」「ブルックボンド」「PGティップス」など34ブランドを展開している。2020年の売上高は約20億ユーロだった。

ユニリーバは世界最大の紅茶メーカーだが、このところ先進国を中心に消費者の志向が代わり、紅茶需要が低迷していることから売却を決めた。需要が増え続けているインド、ネパール、インドネシアの紅茶事業と米ペプシコと合弁展開しているアイスティー事業は対象外となる。2022年下期の売却手続き完了を見込む。

同社は17年、米食品大手クラフト・ハインツから買収提案を受けたのを機に、事業戦略の見直しに着手。非中核事業の売却などを進めていた。今後は植物性食品、栄養食品など成長事業に集中する。

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