スロバキアが新型コロナウイルス対策で規制を強化する。感染拡大で入院治療が必要な感染者数が急増していることを受けた措置。議会が12日可決した新規定により、大規模イベントの参加や飲食店の利用の条件としてワクチン接種証明書、感染回復証明書、直近テストでの非感染証明書のいずれかの提示を義務付けられる。
職場勤務の条件も厳格化された。これら3種類の証明書のいずれかを雇用者に提示しない従業員は出勤を拒否され、給与や手当の支給も受けられなくなる。また、保健所や警察の検査で感染者が出勤していることが判明すれば、事業所は最長30日間の閉鎖を命ぜられることもあり得る。
一方、ワクチン接種反対者によるマスク着用拒否や暴言暴力行為など、公衆衛生に対する妨害行為や証明書の偽造に対しても今後、罰則が適用される。
スロバキアはワクチン接種率が44%と非常に低く、1日当たりの感染者数が約7,000人に上る。人口比感染率は欧州連合(EU)加盟国の中で最高レベルだ。新型コロナ患者が増加しているため、緊急以外の一般患者の受け入れを制限している病院も少なくないという。