ファイザー製ワクチン、EU が5~11歳への接種も承認

EUの欧州医薬品庁(EMA)は25日、米製薬大手ファイザーが独バイオ企業ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルス用ワクチンのEUでの接種について、5~11歳も対象とすることを承認するよう勧告した。これまでは12歳以上に限られていたが、EU域内で急拡大する新型コロナ感染を抑えるため、子供への接種を進める。

EMAは同ワクチンを3週間の間隔を空けて2回接種するよう推奨している。投与量は成人の半分に減らす。

EUではドイツ、オランダで新型コロナ感染者の半数以上をこともが占めるようになっている。当局の承認を受けて、低年齢の子供へのワクチン接種が広がるのは確実。フランス、オーストリア、ポーランド、ハンガリー、チェコなどが準備に入っている。

ファイザー製ワクチンは当初、EUで16歳以上が対象だった。5月に12歳以上に引き上げられた。世界では米国、カナダ、イスラエルなどで5~11歳への接種が行われている。

ワクチン追加接種、J&J製も審査開始

一方、EMAは22日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の新型コロナワクチンについて、追加接種(ブースター接種)を認めるかどうかの審査を開始したと発表した。数週間以内に審査を終え、問題がなければEU各国が追加接種に使えることができるようにする。

J&Jのワクチンは1回の接種で済むタイプ。EUでは3月に使用が承認された。同社は最初の接種から2カ月以上が経った18歳以上の人を対象とする追加接種を申請しており、米国では10月に承認された。

これまでにEMAは米ファイザー、モデルナ製の新型コロナワクチンの追加接種を勧告している。どちらも18歳以上が対象だ。

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