欧州委員会は14日、水・廃棄物処理大手の仏ヴェオリアが仏同業スエズを買収する計画を承認したと発表した。当初は競争上の問題で難色を示していたが、ヴェオリア是正措置として一部事業の売却を申し出たことから、その実施を条件に認可した。
ヴェオリアとスエズは4月に買収で合意した。両社は上下水道の運営や廃棄物処理などの事業を世界的に展開しており、統合によって売上高が約370億ユーロに上る環境サービス分野で世界有数の巨大企業が誕生する。
ヴェオリアが欧州委に提示した是正策で売却するのは、スエズがフランスで展開する都市水道管理、廃棄物処理事業のほぼすべてや、ヴェオリアの仏国内の工業用水管理事業の大半など。欧州委は同措置によって競争上の懸念が解消されるとして、買収を承認した。